メールマガジン「ソシエテ・マガジン」のバックナンバーを一部ご紹介!

ソシエテのメールマガジン「ソシエテ・マガジン」は、精神科訪問看護をはじめ、メンタルヘルス領域で支援に携わる方と学び合い、協働する場をつくっていくためにスタートしました。

メンタルヘルスに関する注目トピックや書籍・論文等の紹介、当社主催のイベント(読書会、トークイベント、採用説明会など)のお知らせなどをお届けしています。この記事では、ソシエテ・マガジンのバックナンバーの一部をご紹介します。

ソシエテ主催イベントの速報レポート

ソシエテ・マガジンでは、イベントのお知らせをする他、速報的に開催レポートをお届けしています。ソシエテで開催するイベントの模様が知りたい方はぜひメール・マガジンにご登録ください。レポートの例は下記の通りです。

ソシエテの組織文化づくりのこれまでとこれから
(イベントレポート)

イベント「すべての人が、尊厳をもって活かし合える組織に向けてー精神科訪問看護コモレビの、対話文化づくりの取り組み」を11月25日、オンラインで開きました。

ソシエテが運営するメンタルケアサービス「コモレビ」では「対話」と「重症化予防」の二つの視点を大切に、精神科訪問看護サービスを行っています。

今回、コモレビの組織文化づくりのこれまでとこれからについて、代表の森本真輔、管理者の谷澤早紀、サブリーダーの柄本結衣がお話しました。

コモレビでは、行動指針として「Societe Guiding Principles(ソシエテ・ガイディング・プリンシプルズ」を定めています。他社さんでいう「バリュー」などと呼ばれているものです。コモレビをよりよいサービスにしていくために、社員が立ち還る視点として定めています。SGPがあることで、よりミッションに近づいていけると考え、導入を決めました。

具体的には以下の5つの指針を定めています。

今年の初めから半年ほどかけて、社内で対話を深め、その後5カ月ほどかけて実践に落とし込んでいくための取り組みを行ってきました。

たとえば社内のコミュニケーションツールで、だれがどの指針を大切にしていたと報告し合うスペースを設けていて、気軽にフィードバックできるようにしています。

当日は参加者のみなさんからも「分析ツールは使っていますか」「SGPとかかわりがある部分とそうでないところとあると思いますが、利用者さんに寄り添うことでつらいと感じるときの対処法を教えてください」などの質問をいただきました。

詳しいイベントの様子は、後日レポート記事をみなさんにお届けできたらと考えています。楽しみにお待ちください。

コラム記事の配信

ソシエテで公開したコラム記事をお届けしています。たとえばこちらの記事をメールマガジンでもお届けしました。コラム記事を受け取りたい方は、メールマガジンにご登録ください。

現場スタッフの声の紹介

ソシエテ・コモレビで働くスタッフの声をお届けしています。

「対話」を重視した精神科訪問看護のチーム運営ー「コモレビ」スタッフの声から

ソシエテでは、「どのような境遇のひとにも、尊厳をもって生きられる場を」というミッションのもと、2021年4月から精神科訪問看護の仕組みを活かしたメンタルケアサービス「コモレビを運営しています。

コモレビでは、利用者さんとの「対話」を重視し、一人ひとりの「ありたい姿」を共に描きながら、その実現に向けたさまざまなサポートを柔軟に提供していくことを目指しています。今回はスタッフ紹介のページから、現場の声をお届けします。

看護師のA.Yさんは、数ある事業所の中でコモレビを選んだ理由について、次のように話してくれました。

「1回の訪問時間が40分と長く『傾聴』を大事にしている事業所であることや、適応障害なども含めて幅広く、中軽傷の精神疾患がある方の支援に携われるところに魅力を感じたからです。」

一般的な精神科訪問看護サービスでは、薬の飲み合わせや副作用などの服薬チェック、体調確認などを中心に、比較的短時間で訪問が終わるケースも少なくないようです。

これに対しコモレビでは、標準的な訪問時間を40分と設定し、対話を重視した訪問看護を提供しています。スタッフとの信頼関係を築きながら支援を行えるよう、利用者さんのお話をじっくりお聞きする時間を大切にしています。

コモレビならではの面白さについて、伊藤恵美子看護師はこう話します。

「他ステーションの勤務経験がないので比較は難しいですが、『自由』が保障されていることでしょうか。お仕着せの業務や画一的な実践を強制せず、自分の知識・経験・特性などを活かして仕事ができる風土があると思います。役立たないものは惜しみなく壊し、あらたに作りかえる度量があると感じます。」

別の看護師T.Yさんも「立ち上げから日が浅いステーションで、スタッフの数もまだ決して多くないこともあり、『うちはこういうやり方だから』と決まりきった『型』のようなものはなく、一人一人がステーションのあり方を模索し、共につくり上げていくことが出来るのが、コモレビの面白さだと思います。」と語っています。

ソシエテで働くスタッフには、もともと訪問看護や精神科での支援経験がないスタッフも少なくありません。そこでコモレビの新人研修では、利用者さん一人ひとりに合った支援を行うために、訪問看護スタッフが身につけるべき知識や考え方、利用者さんとの対話のあり方などを学んだ上で、スタッフ一人ひとりが自分の課題や今後の支援について「内省する力」を身につけることを大切にしています。

私たちソシエテは、運営事業所であるコモレビでの支援に限らず、このメールマガジンを読んでくださっている皆さんと共に、「対話」を大切にした支援と文化を広げていけるよう、学習と実践を重ねていきたいと思っております。

今後もソシエテ・マガジンでは、こうした私たちの日々働き方や支援事例、読書会やワークショップのご案内をお届けして参ります。みなさんのご関心やお悩み、実践事例も教えていただければ幸いです。ぜひお気軽にご感想やご意見をお寄せください。

ソシエテ・コモレビのスタッフが読む本の紹介

「コモレビスタッフの本棚」と題したコラムを不定期にお届けしています。以下に第1号を載せます。日々の業務や生活にも活かせる書籍情報を受け取りたい方は、ぜひメールマガジンにご登録ください。

コモレビスタッフの本棚 #001

コモレビのスタッフは普段、どんな本や漫画、また映画などを観ているのでしょうか。直接仕事に役立つものからエンターテインメント作品まで、幅広く揃ったコモレビスタッフの本棚をのぞいてみましょう。今回は看護師・Tさんの本棚をご紹介します。

①田中究『心理支援のための臨床コラボレーション入門──システムズアプローチ、ナラティヴ・セラピー、ブリーフセラピーの基礎』遠見書房、2021

「心理療法を学んだけれど、現場でうまく使えない……それはクライアントの枠組みにうまく合わせられていないからかもしれません。

本書は、家族療法やシステムズアプローチ、ナラティヴ・セラピー、ブリーフセラピーなどの技法を臨床でどのように用いたらうまくいくのかを、セラピストとクライアントの協力関係(コラボレーション)の観点から解き明かしていきます。」(出版社Webサイトより)

Tさんは「家族支援をするときの考え方などが記載されていますが、1対1の対話においても参考になるものが多いです」とコメントをくださいました。

②映画「対峙」

「アメリカの高校で、生徒による銃乱射事件が勃発。多くの同級生が殺され、犯人の少年も校内で自ら命を絶った。それから6年、いまだ息子の死を受け入れられないジェイとゲイルの夫妻は、事件の背景にどういう真実があったのか、何か予兆があったのではないかという思いを募らせていた。

夫妻は、セラピストの勧めで、加害者の両親と会って話をする機会を得る。場所は教会の奥の小さな個室、立会人は無し。『お元気ですか?』と、古い知り合い同士のような挨拶をぎこちなく交わす 4 人。そして遂に、ゲイルの『息子さんについて何もかも話してください』という言葉を合図に、誰も結末が予測できない対話が幕を開ける──」(特設Webサイトより)

Tさんは「加害者家族と被害者家族がただひたすら対話する様子を描いています。重い作品ですが、ただ対話を継続することの意義が描かれているように思います」とメッセージを寄せてくださいました。


対話を通じたメンタルケアを大事にしているコモレビのスタッフの本棚を垣間見ることで、みなさんはどんなことをお感じになったでしょうか。みなさんの普段のお仕事に役立ったり生活に重みを添えたりする機会になれば幸いです。

今後もときどきコモレビスタッフの本棚をご紹介しますので、お楽しみに!