地域でオープンダイアローグを実践する―斎藤環さんの取り組みと、精神科訪問看護の交差点―

対話からはじまる、新しいケアのかたちを考える
「このままのケアでいいのだろうか?」
「もっと、本人の声に寄り添える方法はないだろうか?」
そんな問いを心のどこかに持っている方へ。
コモレビ・ナーシングステーションは、精神科医・斎藤環さんをお招きし、「オープンダイアローグ」や、昨年斎藤環さんが開設された「つくばダイアローグハウス」における実践についてお話しいただく、オンラインイベントを開催します。
斎藤環さん、参加者の皆さんとの対話を通じ、
地域の中での対話を大切にした精神医療のあり方や、今の制度や枠組みにとらわれすぎない新しいケアのかたちについて、一緒に考えていきます。
看護師の方はもちろん、さまざまな現場で対人支援に取り組んでいる方、テーマにご関心を寄せていただいた方のご参加を、心からお待ちしています。
<オープンダイアローグとは?>
1980年代から1990年代にかけ、フィンランドの西ラップランドで生まれた、対話実践を中心とする地域精神科医療のアプローチです。
「対話」を治療の中心にすえて薬物治療と入院治療を最小限にすることを可能にしてきたという点や、長期的なフォローアップ研究で示された成果などによって、世界的に注目を集めており、近年は日本でも非常に関心が高まっています。
登壇者紹介:斎藤環(さいとう・たまき)さん

1961年、岩手県生まれ。精神科医。つくばダイアローグハウス院長。筑波大学名誉教授。
筑波大学医学研究科博士課程修了。爽風会佐々木病院などを経て、2023年まで筑波大学医学医療系社会精神保健学教授を務める。
専門は思春期・青年期の精神病理学、「ひきこもり」の治療・支援および啓発活動。
2013年に観た映画『オープンダイアローグ』に強い衝撃を受け、フィンランドの現地を訪れる。以後、オープンダイアローグの日本における第一人者として、入門書の執筆、講演活動、自身のクリニック「つくばダイアローグハウス」の開業など、日々オープンダイアローグの実践、普及に努めている。著書に『社会的ひきこもり』『オープンダイアローグとは何か』『開かれた対話と未来』ほか多数。
イベント概要
- 日時:2025年9月17日(水)20:00〜21:30
- 方法:Zoom(オンライン開催)
- 参加費:無料
- 定員:100名(先着順)
- アーカイブ配信:開催後1か月、視聴可能
プログラム(予定)
① 斎藤環さんによるご紹介(約40分)
つくばダイアローグハウスを立ち上げた背景と目的、現在の実践
オープンダイアローグの広がりと可能性
などについて、森本(コモレビ代表)との対話形式でお届けします。
② コモレビとの対話(約20分)
精神科訪問看護コモレビ・ナーシングステーションにおける対話実践を簡単にご紹介した上で、斎藤さんと、地域の中での対話を大切にした精神医療のあり方や、訪問看護の可能性について対話を行います
③ 参加者とのQ&A(約30分)
当日参加者の皆さんから自由にご質問いただきながら、対話を続けます
こんな方におすすめです
- 現場での「ケアのあり方」に疑問やモヤモヤを感じたことのある看護師、対人支援職の方
- 地域の中で、対話を大切にした精神医療のあり方について考えてみたい方
- オープンダイアローグに関心がある方、関心はあるがよく知らない方
- 斎藤環さんのご活動に関心があり、話を直接聞いてみたい方
資格を問わず、テーマに関心をお持ちいただけた方、どなたでもご参加いただけます。
関連情報|クラウドファンディング実施中
現在、斎藤環さんが企画するドキュメンタリー映画 『対話の中の光 日本のオープンダイアローグ(仮題)』の制作に向けたクラウドファンディングが進行中です。
この映画では、日本においてオープンダイアローグがどのように受容され発展してきたかの回顧とともに、医療機関をはじめとする多くの実践現場や、実際の対話場面などが紹介される予定とのことです。
主催者|コモレビ・ナーシングステーションとは?
オープンダイアローグを実践する医師とも連携しながら、オープンダイアローグのエッセンスを取り入れた訪問支援の実践を目指している東京都の精神科訪問看護ステーションです
詳細はこちらもご参照ください。